| 新しい「くらしとあかり」のあり方をテーマに、6名の建築家と6名の照明家によるコラボレーションの第4回企画展が、遠藤照明青山ショールームで開催中です(会期:2008.8.8迄)。 「空間自体が輝いているような、空気の粒子が発光しているような」という藤本壮介氏のアイデアに対し、石田聖次氏は光ファイバーによるLED技術をもって応えました。 天井に設置したグリッドのフレームから、約1500本の光ファイバーを吊り下げ、25ミリだけ露出させた先端を、ゆっくりと一定のリズムで光らせたシンプルな展示によって、藤本氏が抱いていたイメージそのままに、宇宙空間のような、雪あかりに包まれたような非日常空間が出現しています。 単に、プログラムされた点光源であれば珍しくありません。この作品の白眉は、小さな光が「揺れ動く」こと。しかも、訪れた人が、降りしきる雨や球状銀河のように変化をもたせて配置されたファイバー群の中に自由に入り込めるので、光を身体的に体験できることです。太さ0.5ミリのファイバーを摘み、振ってみれば、先端へのパルス信号が、赤、白、黄などポップな光の粒にカタチを変えて、見る者の目に飛び込んできます。 著作などでも「原初的な未来の住宅」について触れている藤本氏。微妙な光の強弱などの調光は石田氏と協働しながら、見る者に「暗さ」を強く意識させる逆説的な空間となりました。何か意志をもった生きもの―夜光虫のように光が揺らぎ、うごめいて、機能を超えた”ゆるいあかり”という、作り手としても「予想外」の作品に仕上がったそうです。 会期中盤には、同プロジェクトのプロデューサーである真壁智治氏ら関係者によるトークイベントも開催されました(2008.8.5)。展示作品の中に椅子を並べ、幽玄な空間に聴衆も一体となった中でのディスカッション。くらしに必要なあかりとは何か?の段で伊藤達男氏は「この空間を楽しむゆとりこそ大事」と指摘しました。トーク終了後は人々がめいめいに光と戯れ、去り難い余韻を残しました。 (株)遠藤照明「くらしとあかり」プロジェクト http://www.endo-lighting.co.jp/kurashitoakari/index.html |