カンパニオな住まい ~部分共有という新しい価値観   高橋 良至/神戸大学大学院

カンパニオとはカンパーニュの語源になった言葉で、元々は「パンを分け合う人々」のことを指します。フランスにおいて、その語源は「仲間」を意味し、それが「カゾク」の原点であると言われています。
日本にも農村や長屋など、同じような価値観がありました。しかし、現代においては何に対しても所有の関係がはっきりと白黒つけられるようになり、都市の生活が窮屈に感じるようになってしまいました。
そこで都市に対して部分共有できる空間をつくりだし、私有としての住まいの印象を希薄化させ、敷地境界・空間・行為を街に開放した住まいを提案します。